S660のブレーキキャリパーを変えた話

昨年末に購入していたS660用のキャリパー、ENDLESS Super micro 6 ライトをようやく装着したのでそのお話です。

なぜキャリパーを変えるの?

S660の純正ブレーキシステムは軽自動車という制約もあるのでしょうが、よくある片押しキャリパーとソリッドディスクローターです。

普通に街中を走る分には全く問題ないのですがサーキットを走るとなると話は別で、フルブレーキングを繰り返すとフロントローターの温度はあっという間に500度を超え純正ブレーキパッドでは消しゴムのように減ってしまいます。

そのため(どの車種も)サーキット走行をする場合はパッドやブレーキフルードなどをサーキット対応の物に変更して安全を確保しなければならないのですが、S660の場合はローターもABSを多用するような走り方をすると更に温度が上がってすぐに歪んでしまいます。

今後チューニングをする事などを考えると純正ブレーキでは正直サーキット走行での容量不足は否めません。

そこで今回はパッドもローターも大きくして熱容量を増やすべくフロントのブレーキまわりをごっそり変えてみることにしました。

どんなキャリパーとローターなの?

S660には他車流用のキャリパー、大径ブレーキローター等を装着する事も出来るようですが今回はエンドレスさんのSuper micro 6 ライトを購入、装着する事にしました。

キャリパーとローターはセットとなっており名前の通りちっちゃいのに対向6ポッドのすごいやつです。

ローターはベンチレーテッドディスクとなり、ローター径も純正の260㎜から280㎜へとアップし熱容量の増大が図られています。

もちろんパッドのサイズも大きくなっているのでフェードする可能性も低くする事が出来ます。

そして今回用意したキャリパーキットですが通常ですとノーマルホイールはスペーサーなどを使わないと装着出来ないのですが、裏技でスペーサーが無くても装着できるモデルにしています。

キャリパーとベルハウジングのカラーはレーシングアルマイトとタフラムコートを選択。

これはレーシングカーに装着されているローターキャリパーも同じ仕様で一番退色しにくいという事で選びました。

ちなみにベルハウジングの厚みが純正ローターより約2.4㎜程増えるのでその分トレッドが広がります。

また重量はキット全体で約1㎏ほど軽くなっています。

取り付け

作業はお世話になっている広島の整備工場、chooseさんで行っていただきました。

取り付けにあたってはバックプレートを一部カットしなければなりません。

また裏技モデルだとローターにバックプレートがガチ当たりしてしまうので、曲げて当たらないよう加工してあります。

そしてこちらが出来上がりの写真。

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ビフォーアフター
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ホイールに当たる事もなくバッチリ装着する事が出来ました

とってもカッコいいですね!

インプレッション

装着したら次にする事は決まっています。

早速タカタサーキットにてテスト走行してきました。

まずは慎重にローターとパッドに焼き入れを行っていきますが、(焼き入れの方法は今後需要があれば記事にします)比較的走り出しから効きが良いのでサクッと焼き入れを終えて全開走行。

全開にしてみて意外だったのは思ったほどフィーリングが変わらなかった事でした。

もっと鬼のように効くのかと思っていたのですがそこまでフロントの制動力が上がった感じはなく、これまでとほぼ同じようにブレーキを踏んでいく事が出来ました。

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ブレーキ踏力のロガーデータ。赤が変更前、青が変更後ですが踏力は殆ど変わりません

さて、ピットに戻ってからは気になるローター温度の測定です。

どれくらいまで上がっているかなとワクワクしながら測定すると250度。。。

あら?予想よりかなり低いです。

純正だとフロントが500度、リアが250度くらいだったので少し下がって400度くらいだろうと予想していたのですが今回は250度、200度とフロントはかなり放熱されている事がわかります。

リアの温度が若干低いのでその分フロントの制動力が上がっていると思われますが、それでも250度。

ローター径アップによる熱容量の増大とベンチレーテッドディスクによる放熱性の高さがこの低温を実現したのでしょう。

これでブレーキにかなりの余裕が生まれ、しっかり安全を確保することが出来たので思う存分サーキットを走ることが出来ます。

皆さんもサーキットを走る時はブレーキの強化を忘れずに!

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