データロガーのはなし

どうもこんにちは。

今日は僕が使っているデータロガーの紹介をしようと思います。

データロガーってなに?

ここでいうデータロガーとはサーキット走行時に車速やその他の車両データなどを記録し、あとで見返すことができる機械を言います。

レーシングカーにはもちろん搭載されているのですが、最近は安価な簡易データロガーも多くありサーキット走行をされる方の中には使用されている方も多いのではないでしょうか。

僕が使っているのは

数あるデータロガーの中で僕が使用しているのはAIM製のEVO5というモデルです。

AIM製のデータロガーには簡易的なものからレースで使えるものまで多くの種類がありますが、EVO5はどちらかと言えばレースで使われるようなモデルで正直手軽ではありません。

(電源等につなげるため配線を加工したり別売りのディスプレイが必要だったり。。。あまりお勧めは出来ませんm(__)m)

AIM製データロガーEVO5。

なぜEVO5?

ではなぜ手軽ではないこのEVO5というモデルを使っているかというと、多くのデータロガーのようにGPSを使用してラップを切るといった機能に加えて、コース脇に設置した発信機を使用してラップを切ることができるからです。(レーシングカーではこの方式が多いです)

GPSを使用して手軽にラップを切るのも良いのですが、どうしてもGPS故に誤差が発生し正確なラップタイムを記録することが出来ない時があります。

多くのGPSデータロガーは1秒間に10回のペースで位置を記録していますが、高速で走る車ではわずかコンマ1秒でもずれてしまうとかなりの誤差がデータに生まれてしまいます。

そうするとブレーキングポイントなどをせっかくデータロガーで記録していてもずれてしまって役に立たなくなるので、めんどくさいですが発信機を設置して正確にラップタイムを記録するようにしています。

特に僕が講師をさせていただいているアクセスレーシングスクールで指導を行う際はロガーデータの正確性が求められるためEVO5を使用しています。

コース脇に発信機を設置すると共に車両側には受信機を取り付けます。

使った感じ

AIM製データロガーの特徴として、SOLO DLやEVO5などの上位モデルはOBDカプラなどから車両のECUに繋ぐことで車の中に流れているデータもロギングすることができます。

しかし車両データの通信方法はメーカーや車両によって違うので、AIMのロガーをただ繋げただけではデータを記録することはできません。

どうするかと言うと、AIMのロガーにはメジャーな車種に対してプロトコルが用意されているので、自分の車がリストにあれば車速やスロットル開度、ステアリングアングルなどを記録することが出来ます。(記録できるデータは車種によって違います)

また上記のリストにない場合でも最低限のデータ(車速や水温、吸気温度等)は取れることが多いので安心してください。

これらのプロトコル設定を行った後に走行を行うとしっかりと車両のデータを記録することが出来ているので、後はそのデータを使ってサーキット走行に役立てています。

S660につなぐと?

ここで僕のS660に繋ぐとどうなるのかもお話ししたいと思います。

愛車のS660は軽自動車なので当然日本専売の車です。

しかしAIMはイタリアのメーカー。

リストを見ていただいてもわかる通り遠いイタリア製のデータロガーにS660の専用のプロトコルなどもちろんないのです。

幸いにもほかのホンダ車用プロトコルを使うことでそれなりのデータを記録することは出来ました。

これはホンダ車共通の通信方式(CAN ID)がS660にも使えたという事です。

しかしS660用に作られたものではないためちゃんと記録出来ないデータがあったり、ある車種のプロトコルではスロットル開度は記録できるけどブレーキ圧は記録出来ないのに、別の車種用プロトコルでは逆にスロットル開度は記録出来ずにブレーキ圧は記録できるといった事が起こってしまいました。

上記の事からS660の中にはスロットルのデータもブレーキのデータも両方流れていることがわかりましたが、それを同時にロギングできないのはなんだか悔しい。。。

そこでいろいろ調べて頑張ってS660用のプロトコルを作ってしまいました!

タカタサーキットのロガーデータ。
車輪速、アクセル開度、ブレーキプレッシャー、ブースト圧、ステアリングアングルなどのデータを記録できるようにしています。

これでサーキット走行に必要なデータは大体記録できるようになったのでS660でサーキットを走った後もしっかりと解析できるようになりました!

このプロトコル作成についてはまた今度お話ししますね。

※最近の車、特に自動運転系の機能がついている車はOBDカプラからデータが吸えなくなっている事が多いので今回紹介したロガーを購入、使用してもデータを記録することが出来ない場合があります。またECUに対してリクエストを送信するプロトコルもあるためそれによってエラーが発生する可能性があります。これらの可能性を考慮して購入を検討していただき、使用は自己責任でお願いします。

さいごに

今日は簡単ですがロガーの紹介をさせていただきました。

データロガーを使用すれば上のグラフにあるように、車速やスロットル開度などの各種データを記録することが出来るので、その走行データと過去のデータを比べることでドライビング技術のアップやマシンのセッティングに活かすことができます。

皆さんもロガーを上手に使ってサーキット走行を今まで以上に楽しんで頂けたら幸いです。

それでは!

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